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サイノカワラ
Sainokawara

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サイノカワラは、なんとなくサイコロがたくさん集まっているときに一部の人がやりたくなる行為、つまりサイコロ積みに、思いつきで適当なルールをつけてゲームとしての体裁を持つようにしたものです(L.Smithの"Dragon Dice"(TSR社)を広げてぼーっとしているときに思いつきました)。

そういう経緯を持つゲームであり、ルールにしてもいかにも製作過程が透けて見えるようなおざなりなものだったため、テストプレイの場に出すのでさえかなり躊躇われ、一年以上机の下に放りこんでおいたのですが、深夜で思考力のなくなったテストプレイヤーに恐る恐る出してみたところ、なにしろ皆様思考力がなくなっていることもあって意外に好評だったので、それならといくつかルール改良などを施し、現在に至っています。

当時意外な好評を得た理由というのは、六面体ならともかく20面体だの10面体だのそういったダイスを積むのは成功率の予測が微妙に難しいということ、「積むのに失敗して崩したプレイヤーは、それまでにどれだけ得点を得ていても、0点まで戻される」という投げやりなルールが、これまた思いつきだけでつけた得点システムと組み合わせてみると、案外良い感じのゲームバランスになっていて、またそういうルールなのでサイコロ積みに結構な緊張感がかかること、そしてうっかり崩して点数0にされたプレイヤーが次のゲームで復讐できるようになっていたこと、だいたいそのようなところだったと思いますが、うろ覚えなので違ったかもしれません。

少なくとも作者としてはそういう理由で受けたのだろうということで、何回かのルール改良でも、一応のゲームとしてそれなりに意志決定のできる部分を加えながらも、上に出したような特長は殺がないようにしています。

システムの特長としては、別にオリジナリティは全くないのですが上に出した「0点に戻される」ルール、その0点に戻されるリスク(=積むのに成功した場合のリターン)を細かく調節でき、またその部分で他のプレイヤーとの絡みが用意されていること、ただし時々その計算したリスクがダイス目のせいで台無しになったりするところ、といったあたりになるのでしょう。単なるバランス系アクションゲームの割にはルールがたくさんくっついているので、その部分を良しとするかどうかで評価が分かれるかもしれません。

と、ここまでが昔書いた紹介文で、以後は二千一年九月に書いた追記になります。このゲームに関連する作品として、昔の紹介文では H.Bilz, P.Gutbrod の "Neolithibum"(Fun connection) などを挙げていたのですが、もっと直接的にこのゲームと類似した作品が実はありまして、それが K.Zoch の 1988 年作品 "Bausack"(Zoch) です。七十以上ある訳の分からない形の木駒を崩さないように積んでいくゲームで、競りによって積む駒を選ぶという戦略性のあるシステムだったり、崩した人の直前のプレイヤーに得点が入るシステムだったりと、サイノカワラと同じ要素が相当に含まれます。

それでもサイノカワラの掲載を止めないでおこうというからには、システム上の相違点を説明しておく必要があるのですが、幸いにして上の紹介文の「システムの特長としては」で始まる段落及び「当時意外な好評を得た理由というのは」で挙げたサイノカワラの特徴は、どれひとつとして Bausack には無いものです(但し、ここでは Bausack の中でも Knock Out ルールに代表される「戦略的な」ルールについてのみ言及しています)。 Bausack における戦略性は、他プレイヤー(特に自分の隣にいるプレイヤー)に嫌がらせをできるという点に立脚しております。サイノカワラでは他人への攻撃は少なからず自傷的でもあり感情の暴発という側面を強く持ちますが、 Bausack では他人への攻撃は純粋な攻撃であり勝利への必須項目です。この嫌がらせから逃れられる権利をどのタイミングで使用するか、というのが Bausack においては肝になっていまして、結果として Bausack のプレイ感は、ビール&プレッツェル系ゲームのサイノカワラに比べれば、相当に重厚な、本格派と言って良いものになるようです。ちなみに物理的重量も、ユリア樹脂製サイコロを廿個のみ用いるサイノカワラに比べ、巨大かつ膨大な積み木を含む Bausack はまさに重厚そのもの。重いですよ Bausack は。


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[作者による紹介文]
ルールブック
Sainokawara
by Sawada Taiju / development: Late Toccobushi Game Club
for 3-6 players / age 8 and older / 30min. / price: free


[作者による紹介文]

ルールブック